全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(JIA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針 全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(JIA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針

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全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(JIA)や炎症性腸疾患(IBD)罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針に関する疑問にお答えします。

イメージ全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(JIA)、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎) の患者ですが、妊娠した際、どのような検査を行なった方が良いでしょうか?

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  1. 1)全身性エリテマトーデス

    病状の評価のため、妊娠中に血液検査[補体(C3,C4)値、抗ds DNA抗体、血清クレアチニン、血算(赤血球数、白血球数、血小板数)]、尿検査[尿沈渣(血尿、病的円柱)、タンパク/クレアチニン比]、血圧測定などの検査を行います。これらの検査結果をもとに内科医と産婦人科医で協力して診ていきます。

    また、抗SS-A抗体が陽性の母親では、赤ちゃんの不整脈のチェックについて産婦人科の先生に相談してください。

  2. 2)関節リウマチ、若年性特発性関節炎

    DAS28、SDAI、CDAIなどの、病状の活動性や症状の程度を評価するスコアが用いられます。また、JADASなどの総合的活動性指数(composite measure)が参考となります。妊娠中は赤沈が亢進します。リウマチ専門医に相談してください。 また、抗SS-A抗体の有無も検査してください。

  3. 3)炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)

    アルブミン、赤沈、白血球、CRPは病状の評価に用いますが、妊娠では生理的にアルブミンが少なく、赤沈が亢進しているため、これらの検査結果よりも下痢や血便などの自覚症状の評価が必要です。

    内視鏡検査などは妊娠中も比較的安全とされていますが、必要な場合にのみ行うことが望ましいでしょう。